KAITO『千年の独奏歌』 ひとり灰色の丘 乾いた枯れ草踏みしめて 思い巡らせる 時の彼方に 風に揺れる花びら 柔らかな“あなた”の微笑み 淡い記憶のかけら セピア色の向こうの残像 この身に眠る歌を奏でよう 罪や悲劇に涙落としても 崩れかけた墓標に歌い続けよう “僕ら”の残した歌を この体は全て 今の僕でしかないけど この心はせめて 歌に捧げていよう 沈む夕陽に向かう 擦りきれた楽譜を片手に 響く木霊に踊る 影法師 誰もいない金の瞳(め) 光を鈍く照り返して 口ずさむメロディは 風に乗って空の向こうまで かすかに軋む銀の歯車 奏でてゆく追憶の鼓動 銀と金の瞳(め)に映るこの空は どんなまやかしだろう この月の下で もう“あなた”と逢うこともないけど この空に向かって 歌い続けていよう “あなた”と出会った輪廻の内の 幾千の夜も灰色の亡骸 この体は全て 今の僕でしかないけど この心はせめて 歌に捧げていよう この月の下で もう“あなた”と逢うこともないけど この空に向かって 歌い続けていよう ---------------------------------------------------------- 記憶を持っているのはアレルヤだけで、アレルヤの傍にはニール はいなくて、もう一つの人格としても双子としてもハレルヤは 傍にいない。 記憶の中のニールに片想いをして、町はずれで楽器を奏でるア レルヤ、という感じです。 2009/06/21 |