未シリーズの話 完全な記憶がある人………アレルヤ なんとなく記憶を夢で見る人………ニール・ライル なんとなく自分の身体に違和感を感じる人………ハレルヤ 時代背景。本編をピークに科学技術は縮小化する。水道技術や医療技術はそのままに、自動車などは廃 止し、一般家庭にコンピューターなどない世界に。テイルズみたいな感じ、で伝わると嬉しいのです が……。 裕福な家に引き取られたアレルヤ。とても優しいいい子だが、時々、別の世界の記憶があると言って夫 妻を困らせる。 同じく孤児院から引き取ったマリーとソーマに家の財産などの管理を任せ、アレルヤについては放任す ることにした。 アレルヤの話をマリーとソーマは真剣に聞いてくれたが、二人には別世界の記憶などなく、本当の意味 でアレルヤの苦しみを解消することに繋がらなかった。だが、それでもアレルヤを励まし、マリーは歌 などの音楽の道を勧める。 それからアレルヤは来る日も来る日も町はずれの丘まで行き、夜がふけるまで曲を作ったり、歌をうた ったりしていた。 しかしどれだけの時間が過ぎても、アレルヤと同じように記憶を引き継ぐ者や、ましてや記憶の中の恋 い焦がれた人も現れることはなかった。 対して。 普通の家庭に生まれたニールとライル。 ニールはよく夢に見る王子様(もちろんアレルヤ)の存在を信じており、(同性愛について偏見のあま りなかったこの世界では)将来は絶対にこの人と結婚するんだと心に決めていたニール。 ライルもよく夢を見たが、相手は様々だった。 ライルの場合、「会ってみてから考える」という考えだったので、ニールほど夢に夢中にはならなかっ た。 二十歳を過ぎたニールはハレルヤと出会う。 「ちょっと違うかな?」と思いながらも、二人はいつしか恋人のようになっていった。 しかしいざ抱かれるという状況になって、その違和感は確かなものに変わる。 「おめぇ、ちゃんと俺を見てねぇだろ。わかんだよ。俺の向こうに誰を見てる」 ハレルヤにそう言われ、ニールは夢に見る男のことを話し、ずっとその男に恋をしているのだと告げ た。 謝罪するニールにハレルヤは言う。 「いいよ。俺もなんとなくわかってた」「で?おめぇはどうしたいんだ」 ニールは現実でその男に会いたい、と答える。 「じゃ、探しに行くか」 驚くニールにハレルヤは苦笑する。 「俺もよ、なんだか体の半分が足らない気がすんだ。もしかしたらそいつが何か関係してるかもしん ねぇ」 ハレルヤの一言に、ニールは本物の王子様を捜しに行くことを決意する。そしてなぜかライルもまた、 その旅に同行することに。 ちなみにライルとハレルヤもカップリング候補でしたが、二人は出会っていきなり大喧嘩をして印象最 悪な設定。 ハレルヤも孤児院の出身で、既にその孤児院はなくなっていたが、その繋がりからハレルヤは双子だっ たことが判明する。 ハレルヤの双子の兄弟を捜しに周囲の街を探し歩くが、手がかりを見つけられず、三人は大きな街へ行 くことに。 辻馬車に揺られ、小高い丘の麓の夜道を馬車は行く。 するとどこからか音楽が聞こえてくる。 聞いたことのない音楽。けれどどこか懐かしい音色。 窓の外を見上げたニールは遠い丘の上に、夢と同じ後ろ姿を見つける。 窓から身を乗り出し、その姿をよく見ようとする。遠ざかっていく背に名前を叫ぼうとするが、馬車を 追う罵声にハッとする。盗賊が三人の乗った馬車を襲おうとしていた。 速度を上げる馬車から振り落とされないように、ニールは馬車の中に引っ込む。その時には丘の上の後 ろ姿は見えなくなっていた。 盗賊に追いつかれ、交戦になる。その時ライルのピンチを救ったのは、たまたま通りがかった旅のキャ ラバンのリーダー、クラウスだった。ライルはクラウスがすぐに夢に出てくる男だと気づき、ときめい ている自分に戸惑う。 街に着き、ニールは昨晩の男について情報を集めると、それは隣町の資産家の養子だという情報を得 る。 すぐに移動を開始した一行。だが、街に着いて屋敷に行くと、そこには双子の姉妹しかおらず、養子に 引き取られたもう一人の青年は今朝方旅立ってしまったという。 時は数日前に遡る。 アレルヤの友人、パトリックはいつものように一人で丘にいるアレルヤに「俺は世界を見てくるぜ!」 と宣言。 もしもお前の会いたい人らしき人に会ったら伝言を伝えてやるという言葉に、アレルヤは自分で探しに 行けばいいということに気が付く。 「ねぇパトリック、僕も一緒に行っていいかな?」 「いいけどよ、お前いつもここで楽器弾いてただけじゃねぇかよ。街の外には盗賊なんかもいるんだぜ」 「大丈夫だよ。ちゃんと体は鍛えていたし、それに“僕”の記憶が戦い方を覚えてる。足手まといには ならないよ」 「ふーん……。ま、いいぜ。旅路は二人の方が楽しいだろうしな!」 「ありがとうパトリック」 そういうわけでアレルヤはパトリックと共に旅に出た後だったのだ。 ここから先がどうなるかはまだ考えてません。取り敢えずニールはアレルヤの後を追ってまた旅に出ま す。クラウスさんのキャラバンと一緒にです。 アレルヤはニールを襲った盗賊を退治しに行ってます。パトリックは勇者を目指してます。 クラウスさんのキャラバンメンバーについても考えたんですが、それはまた今度。ナナナナとリビター さんがいることだけは伝えておきましょう。 それからなぜか無駄に騎士団も考えてみました。それもまた今度。 2009/06/21 |