ゲームセンター



ゲーセンに入った三人(コーラサワー・アレルヤ・ロックオン)
コーラサワーにクレーンゲームの景品を取ってほしいと頼むアレルヤ。

「俺、クレーンは嫌いなんだよなぁ…」
「僕じゃとれなかったんだよ。保育園の子たちの為に、ね?」
「ったく…。ダチの頼みだからな。よし!俺様に任せておけ!」

あっさり一発でウサギさんクッションゲット。

「へー。すごいじゃん」
「ありがとうパトリック!!」
「ま、俺様にかかればこんなもんよ!」

ニコニコのアレルヤ。そんなアレルヤに嬉しそうなコーラサワー。

「ロックオンは?何か欲しいのあるか?」
「え!?いや、いいよ俺は!よかったなーアレルヤ」
「うん!(‥‥あれ?なんかロックオンの笑い方、いつもと違う?)」
「そうだアレルヤ!格ゲーで対戦しよーぜ!今日こそ決着つけてやる!!」
「ちょっ、ちょっと待って!先にロックオンとやっててよ!僕ちょっと、えっと…そうだ、お金
  両替してくるから!!」
「おーわかった。行こうぜロックオン」
「あ、あぁ…(アレルヤ?どうしたんだ?)」
「げ。格ゲー全機うまってら。取り敢えずパズルにしとくか?」
「パズルのほうが俺は得意だぜ。泣きを見るなよ?」
「おっ、面白ぇ。そっちこそな!」

対面式のパズルゲーム機に座る。と見せかけてロックオンはハロを台に乗せる。

「(ハロ、ちょっとの間だけコーラサワーの相手頼むわ。適当に時間稼ぎしてくれ)」
「マカサレテ!マカサレテ!」

にょき。ハロから手が生える。
ロックオン。アレルヤを探して歩き出す。

「あっ」

小さめのクレーンゲームの前でアレルヤを発見。

「アレルヤ!」
「!!――あ、ロックオン!」
「どうしたんだ、お前。嘘まで吐いていなくなりやがって…」
「コレ!ロックオンと僕とハレルヤでおそろい!」

手の平に収まるくらいの小さなクマ。グリーンとグレーとクリーム色の3体。
グリーンをロックオンに渡す。

「え‥‥」
「パトリックがいるけど…でもせっかく遊びに来たんだし。何か取ってあげたいな、と思って…。
  でも、ごめんね。僕、こんなのしか取れないから…」
「いや。ありがとうアレルヤ。嬉しいよ」
「!…うん。喜んでもらえて僕も嬉しい、よ…」

周りをキョロキョロ見渡すアレルヤ。

「ロックオン…」
「ん?‥‥ん‥‥ってコラ!誰が見てるかわかんないのにこんな所で‥‥」
「お礼は言葉だけじゃ足りないってことだ」
「ハレルヤ!!いきなり何するんだ!」
「オイオイ待てよ。仕掛けたのはアレルヤのほうだぜ。途中で俺が代わった」
「(な、なんという高度なキスをいつの間に…)ってそういう問題じゃない!」
「コーラサワーは何処だ?」
「(無視かよ…)あっちでハロ相手にパズルゲームしてるよ…」
「よし。アレルヤの前に俺が軽く伸してやろう」
「?ハレルヤ、そっちのはなんだ?」
「負け犬にはコイツで充分だろ」

ハレルヤの手にはクマじゃなくて黒いイヌのマスコット。

「なんだかんだでアイツは俺達の唯一の‥‥」
「唯一の?」
「う、うるさい‥‥」
「(まったくもう。ハレルヤは素直じゃないな)」
「ロックオン!」
「なん‥‥ん‥‥ってだから!!」
「俺のキスは嫌いか…?」
「うっ‥‥(そうくるか)‥‥嫌いじゃないよ…」
「ならいいだろ。行くぞ」
「いい‥‥いやよくない!あのなぁ…!!」

ピタと立ち止まり振り返るハレルヤ。

『好きだよ、ロックオン』
「好きだぞ、ロックオン」

ロックオン、ドキッとときめく。
鼓動が耳から離れない。
声が震える。

「俺も‥‥二人が…アレルヤとハレルヤが‥‥す「お前らこの野郎!!俺様をさしおいて何してや
 がる!」
「空気読め馬鹿炭酸水」
「あっ、てめ!ハレルヤ!!久しぶりに会ったと思ったらいきなりそれか!?」
「ホラよ。くれてやる」
「黒イヌ?」
「負け犬」
「っのやろぉ!!勝負だハレルヤァァ!」
「いいぜ。退屈させるなよ」

「ハハハ…ホントにお前ら、仲がいいんだな。(うん…告白は邪魔されたけど、こういう感じ‥‥
 嫌いじゃないな)」
「ヘイワ!シアワセ!ヘイワ!シアワセ!」
「うん・・・そうだな」



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平和なFSに日常風景。このときはまだアレハレはロックオンの所属しているCBという組織がどん
なものなのか知りません。
ロックオンは人を傷つける仕事をしながらこんな平和な時間を愛しくも、辛く感じている、といっ
た感じです。

2007/12/19

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