アレルヤ 過去話 本当の記憶 (『繭に眠る記憶』)



(種のメンデルでの撃ち合いみたいなシチュエーション)

アレルヤに突きつけられる真実。

「僕は…死んで、る…?」

「そうさ。11年前の2月26日の記録だ。“一卵性双生児である実験体E-56とE-57との比較実験が
 第五段階において失敗。よって、能力的に劣るE-56を殺処分とする。なお、弟のE-57には引き
 続き戦闘強化実験を行うものとする”。ちゃんとこの研究資料に残っているよ。‥‥私の頭の中
 にもね…」

「そんな…覚えて、ない‥‥知らない!そんなこと!!」

「当たり前だ。偽物の記憶を埋めたのだからね。確か君の記憶では、“研究中の逃避からハレルヤ
 が形成され、その性格は凶暴・凶悪、ハレルヤが研究所内の研究員と実験体を皆殺しにして逃亡”
 だったかな?正解は最後の皆殺しの部分だけだよ」

「E-57は本当にお兄さんのE-56が大好きでね…。E-56が死んでからは自らの身体を記憶の中の
 兄に委ねて、自分は第二の人格となり代わった」

「どういうこと…?じゃあ、僕は‥‥」

(?↓)
「君は、君たちの呼び方では“ハレルヤ”だよ。―――少し混乱しているようだね」

「つまり、今私と話をしているのは“アレルヤ”だけれど、その身体は“ハレルヤ”のものだとい
 うことだよ。そう…本来ならばその身体の主人格は“ハレルヤ”だ」
(?↑)

「嘘だ!僕は“僕”だ!ハレルヤは僕の、大事な、かぞく…でっ!!」

『アレルヤ落ち着け!アレルヤ!!』

「僕はいないのか!?僕は死んでいるのか!?僕は“僕”じゃなくてハレルヤで、僕は‥‥!!」

「君は死んでいるんだよ、アレルヤ」

「うああぁぁぁあぁぁっっ…!!」

「アレルヤ!くそっ…!」

ロックオンは敵ボスを狙い撃つが逃げられる。

「アレルヤ!おいアレルヤ!!しっかりしろ!」

「ハレルヤ!僕は此処にはいない!!僕は死んでいるんだよ!!あぁハレルヤ!」

『俺の声を聞くんだアレルヤ!お前は此処にいる!〜〜っ!しっかりしろアレルヤぁっ!!』

床に落ちている資料集。
幼い頃のアレルヤの写真。銀色の瞳をしているのでわかる。
カルテのような書面に大きく『殺処分』の赤い判が押されている。

「あぁ、ハレルヤ‥‥今まで、一緒にいてくれて、ありがとう‥‥」

一筋の涙が頬を落ちる。

「ロックオン‥‥貴方に会えて、僕は…すごく、幸せ、だった‥‥」

倒れるアレルヤの体を駆け寄ったロックオンが抱き止める。
腕の中でアレルヤが呟く。

「――…さようなら‥‥」

「アレルヤ!?」

「っ‥‥!?アレルヤ!?おいアレルヤ!?返事しやがれ!!アレルヤ!!」

ロックオンの腕から起き上がったハレルヤが叫ぶ。しかしアレルヤの声はない。





アレルヤ死ネタには絶対にしませんから!!!!


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