モレノさんの話すナナシさんの過去
地図や書類を広げて話し合いをしているスメラギとナナシ。
それを眺めながらマイスター達はモレノの手当てを待つ。
モレノはナナシの幼少の頃の話をしながら包帯を巻いていく。
(M↓)
「私が組織のボスに訴えなければあの子は死んでいた。ボスは女を孕ませた責任なんか取りゃぁし
ない。女が死んで、生まれたばかりのあの子は人でなしばかりのスラムに捨てられるところだっ
た」
「邪魔者の子ども―――だからあいつには名前がないんだ」
「知らないか?日本語だ。ナナシの名は日本語の“名無し”からきている」
「名前をつけてやってくれと、当時組織に出入りする医者の弟子だった私が頼んだらボスは私に銃
を突きつけて『“ナナシ”だ。それで充分だろう』と言ったよ。それから私はボスの機嫌を窺い
ながらナナシを育てた。けれど組織の専属医ではなかったから限界もあり、何度病気にさせてし
まったか…」
「ボスが代わると私の出入りも厳しくなり、幸いその頃はナナシも10を過ぎて自己管理ができるよ
うになっていたが…」
「笑わんのだ、一度も。ただいつの間にくすねたのか私のメスで己を傷つけようとする者を殺して
は紅く染まっていた」
(M↑)
話し合いが終わり、こちらに向かってくるナナシさん。
「余計な話をして、手は疎かになっていないか?次のミッションは6時間後だ」
「どれナナシ、次はお前の番だ。来なさい」
「必要ない。もうお前の手を借りるつもりはない」
「そう言うな。寂しいだろう?」
早業でナナシの頬の切傷を消毒し絆創膏をぺたり。
「モレノ!!」
キィィン!!
メスでナイフを弾くモレノさん。
「甘い甘い♪」
「っ、チィッ!」
「いいのか?お前のニール坊やがいるのに舌打ちなんて」
「お前が俺にそうさせるんだろう。子ども扱いするな。俺はもうガキじゃない」
「ロックオンもな。お前は過保護だぞ」
「知るか。―――髪を編むな!!」
親子ですよね(苦笑)
ナナシさんがナイフ使いになったのは自分の身を守る為にモレノさんのメスをくすねたのが始まり
です。
しかしモレノさんは強い(笑)すごいですよね。ナナシさんのナイフを受けられるんですよ!?しかも
あのナナシさんの髪を三つ編みに出来るんですよ!!
ここらへんからナナシさん受けの気配がチラホラね…(苦笑)
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